屋根ペディア

屋根の疑問解決! 屋根に関するの用語をお調べいただけます。
これから工事をする方もそうでない方も是非ご活用ください。

番手(ばんて)

番手(ばんて)とは、今でこそ鋼板の厚さは「㎜」ですが、以前は「番手」で表されていました。昭和42年のJIS改訂により番手表示が廃止され、以降㎜表示となって、関係者に定着しています。
しかし、年配の方の中には、いぜん番手を使う方がときどき見かけられます。参考までに、旧番手と現板厚を表にまとめてみました。

軒先フレーム〔のきさきふれーむ〕

軒先フレーム〔のきさきふれーむ〕とは、折板葺きの屋根は、軒先側から見ると板1枚の厚さしかないため非常に薄く見え、ボリューム感が全然感じられなく見えます。
そこで折板の軒先先端を厚く見せるために、幅20mm程度で折板形状に沿った部品を取り付けることがあります。この部品を「軒先フレーム」といい、図のような形をしています。
軒先フレームは、意匠的な意味が主で、機能的にはあまり意味はありません。

軒先面戸〔のきさきめんど〕

軒先面戸〔のきさきめんど〕とは、折板で屋根を葺くと、外壁の最上部には折板の断面の形に相当する富士山状の孔が残ります。この孔をそのまま放置すれば、孔から風雨や鳥虫が室内に侵入します。
そこで孔をふさぐ部品を軒先面戸といいます。形は、孔に合わせて富士山形をして、その四辺は縁が付けられています。
図のように、1山のものや、2 , 3山が連続したものがあります。
もちろん形状寸法は、折板の形状寸法にマッチすることが必要で、従って各社によって少しずつ異なります。

軒反り〔のきぞり〕

軒反り〔のきぞり〕とは、軒反りは,下図のような入母屋造りの屋根や方形・寄棟の屋根の四隅の部分を上方に反り上げることをいい、社寺建築にはよく見られる構造である。
中国では、人々が天国に少しでも近くとの願望から軒反りを大きく造り、屋根全体の姿を丁度鳥が翔く形に似せたともいわれる。我国では中国から伝えられた建築様式の影響で軒反りも古くから用いられている。

軒反りをつけると、屋根が軽快に観え、視覚的にも先端が下がって見えない特長がある。また、軒でもこの隅の部分が最も下がりやすいのであらかじめ上げておくという構造上の意味もある。
我国の軒返りは、中国や朝鮮半島のそれより、はるかに緩やかに付けている。飛鳥時代から奈良、平安時代までは「真反り」(しんぞり)といって軒の中央から少しずつ反り上がっている。鎌倉時代からは、軒の端から少し入ったところから急に反り上がる「長刀反り」 (なぎなたぞり)が用いられている。
さらに桃山、 江戸時代に入ると、軒中央は直線で両端だけが長刀反りのように反り上がった形となっている。ただし、屋根の葺材によっても軒反りの大小は差があるようで、概して瓦屋根は小さく、檜皮葺や柿板葺が大きいようである。しかし、伊勢神宮や出雲大社などの本殿には軒反りはない。

軒返りの曲線は、軒を構成する茅負(かやおい)でつける。参考に曲線の割り出し例を下図に示す。図はスペースの関係で横をやや縮めて描いている。

軒樋〔のきどい〕

軒樋〔のきどい〕とは、軒樋は屋根の軒先に連続して設け、屋根の雨水を受けて竪樋まで導く機能を持つ樋である。
軒樋は形状を分類すると丸軒樋と角軒樋があり、建物の意匠に合せて使い分けている。しかし両者共排水機能からの差はない。
材料は各種の鋼板、銅板などの金属板と硬質塩化ビニルである。ただある特殊な場所には板厚の厚い鋼板を用いることがある。
軒樋は、現在では中型程度の建物まではほとんど既成品が用いられ、特別な設計仕様以外のケースを除いて対応がとれている。
丸軒樋は機能本位であるが、角軒樋は意匠性に富んだものが多い。例えば樋の最も目立つ前面に蛇腹を付ける例は非常に多い。
また丸軒樋では、自然竹の形状を模して作られたものもある。
さらに外側を角として、その中に丸樋を仕組んだ2重軒樋がある。この場合には、樋受金物も外から見えないよう樋の中に入れる。
軒樋は、所要の勾配を付けて受金物を600mm~900mmに配置した上にセットする。勾配は1/50 程度で、金物の方法もしくは取付位置で決める。しかし、本来は丸軒樋はこのような勾配をつけるが、角軒樋は勾配を付けないことが多かった。理由は、角軒樋の場合勾配を付けると屋根の軒先の水平線と平行しないため、外観を損うからである。前述の2重軒樋は、外側の角樋は水平とし、中の丸軒樋で勾配を付ける。
竪樋との接合は、あんこうや集水器で行なう。
軒樋も谷樋同様に温度伸縮による弊害を防ぐためエキスパンンョン機能を持たせて取り付ける。とりわけ塩ビ製の軒樋では伸縮を十分に配慮する必要がある。
なお軒樋を取り付ける軒先は、屋根の積雪も雨水と同様に軒樋に入って来る。しかし雪の場合は軒が処理出来ず、雪の重量や落雪時の衝撃のため、軒樋が破損する。従って北海道などの地域では軒樋を付けない習潰がある。

熨斗(のし)

熨斗(のし)とは、屋根で熨斗といえば、瓦葺きの熨斗瓦を指しています。
棟の頂部は半円形の冠瓦(雁振瓦ともいいます)を置いて納めます。その下に少し湾曲した平瓦を複数枚重ねて屋根面より高くします。この瓦が熨斗瓦で、単に熨斗とも呼んでいます。
熨斗瓦の段数は、鬼瓦の大きさによって決まります。大きな鬼であれば段数は多くなりますし、鬼が小さいと少ない段数になります。一股住宅では3~5段積みが普通です。
板金工事では、冠瓦と熨斗瓦の外観を模して納めることが行われます。図のように施工されますが、かなり手の込んだ仕事です。
この納め方を熨斗棟といいます。

這樋(はいどい)

這樋(はいどい)とは、這樋は2階建以上の建物で図のように上層階の竪樋が下層階の屋根の上に位置し、その雨水を下層階の竪樋(正確にはあんこうまたは集水器)に導く機能を持った樋である。従って這樋の設けられる位置は、下層階の屋根上となる。這樋は通常方形の断面をしていて、その上は蓋が付かず、所々に変形を防ぐつなぎ板を付ける。

この理由は、這樋を完全に塞いだ方形(角竪樋のような)にすると、竪樋からの雨水は流水方向が変わり、図(イ)部分で雨水が溢出するおそれがあるからである。その意味では、小型の住宅程度の這樋に丸竪樋をそのまま利用していることが多いが、雨水排水の面からみると決して好ましくない。もし一時的な豪雨があるような場合は、図(ロ)の部分で水が溢れるおそれがある。なお這樋は前述のように上面を開放しているので鳥や虫類が中に巣作りをすることもある。そこで丁寧な仕事では雀除けといってロストル状のものを用いて塞ぐことを行っている。

馳(はぜ)

馳(はぜ)とは、はぜは、2枚の金属板の端を折り曲げ、引っ掛け合わせて継ぐ場合の折り曲げた部分の名称です。または「小はぜ」ともいいます。
はぜを利用して2枚の板を継ぐことを「はぜ継ぎ」、「小はぜ掛け」ともいいます。
はぜの漢字は「鉤」が正しいようで、「馳」は最近用いられるようになったようですが、どうも根拠はないようです。
はぜは通常、板厚0.5㎜以下の鉄板や銅板で継ぎ合わせる場合に利用されます。しかし、ダクトなどでは板厚1.0㎜以上の鉄板を用いるので、はぜの組み方が変わっていて、いわゆる「ダクトはぜ」と称されるはぜ組となっています。
現在の薄い金属板のはぜには、どうもあまり古い歴史はないようです。少なくとも今のような薄い金属板がわが国に出現したのは明治維新以降であろう。それまでは手で叩いて板を延ばしていたので、0.3㎜や0.4㎜の均一な厚さは得られなかったはずです。したがって一文字葺きのはぜのような繊細なはぜ組は不可能と考えざるを得ません。
明治から大正期にかけて石油や煉瓦などを輸入した際、その梱包に「ブリキ板」を用い、その継手が「はぜ掛け」されていました。これを見て現在の「はぜ掛け」が完成したとも聞いたことがあります。
図ははぜの組み方による種類を掲げたものです。このうちa~fは薄い板による屋根、壁などに用いられ、g~kは、ダクトはぜと称し、板厚0.8㎜以上に用いられるものです。

破風(はふ)

破風(はふ)とは、破風は昔は、切妻屋根の頂部の端、つまり棟木の端から軒先まで屋根の流れに沿って棟木、母屋や軒桁の切□を隠すように取り付けた厚い板のことを称していました。しかし、現在では単に板でなく切妻の壁部分全体を破風と呼んでいます。
また破風は博風とも書いた時代があったようです。さらに呼び方が地方によって異なり「はほ」「はっぽう」「はっぽ」などがあります。
破風の種類は結構多く、反り破風(照り破風ともいう)。起り破風、入母屋破風、切り破風、千鳥破風(据え破風ともいう)。槌破風、流れ破風などがあります。
破風板が頂部で左右合わされる部分を「拝み」といい、下端部分を「破風尻」、中程を「破風腰」と呼びます。

蛤(はまぐり)

蛤(はまぐり)とは、蛤はよく御存じの美味い貝ですが、屋根の世界では一文字葺きの屋根で蛤を使います。
入母屋造りや寄棟造りの屋根の隅棟部分で、左右の横馳を連続させて葺く方法を「まわし葺き」といいますが、この箇所に蛤を用います。形が蛤 (はまぐり)に似ていることから、この呼び方となったと言われます。

蛤は一文字葺きの優美な線を、さらに隅棟や隅谷部分で曲線で結び一層奇麗に仕上げます。
蛤は、隅棟には多く葺かれますが隅谷にはあまり使われず、むしろ網代葺きが用いられます。
理由は谷に葺く場合は、縦馳が流水に逆らうことになり雨漏りしやすいからです。

屋根のことなら何でもお問い合わせください!どんなお悩み・ご相談もお応え致します。TEL 050-3188-6577(営業時間 9:00~17:00まで) メールでの問い合わせはこちら

お客様の声

雨漏りでお困りの方

写真を送ってかんたん無料見積もり

屋根ペディア

がんばれ!浦和レッズ URAWA REDS-Reds Business Culb-
PAGE TOP